患者さんの内面を想像する

_imagesblog_e56yoshihisa-kyoto/4048722_s.jpg



内面を想像することは大切です。


❚ 動けない話せない患者さん


脳卒中や廃用症候群などで四肢麻痺で話すことができない患者さんがいます。
両腕は拘縮し、伸ばすこともこれ以上曲げることもできません。
両足も同じです。動かせませんし、リハビリスタッフが伸ばそうとしてもなかなか関節が動きません。

言葉を発することができません。
表情はいつも固定です。
たまに眉をひそめたり、
眉間にしわを寄せたりしますが、
基本的に視線が合わず、追視もできません。

このような患者さんは少なからずいらっしゃいます。

なにを思いながら日々すごしているのだろうか?
なにを考えているのだろうか?
看護師はこのような患者さんを24時間看てますので、
患者さんからの発信はないですが、
今どのような状況なのだろうか?を常に考えて、
想像力をたくましくしています。


❚ 自分でできないことのつらさ


たとえば、
体のどこかが痒いとします。
とてもかゆい。かゆくてかゆくてしかたがない。
でも自分で動けない。四肢麻痺。
言葉も出ない。
でも意識はある。
頭のなかで「かゆい!かゆい!どうにかしてくれ!」
と思っていても、
動けないし、言葉も発せられない。
じゃあどうする?
どうしようもありません。
目で訴えることもできません。
かゆいからって、もじもじ動くこともできないんです。

気が狂いそうになると思いませんか?

痛みがあっても、自分でさすることもできません。
「ここが痛いんです」と言うこともできません。
ただ、ただ、耐えるのみ。

気が狂いそうになると思いませんか?

寿命が尽きるまでこれですよ。

だからこそ、
特にこのような患者さんには、
我々が、できるだけ安楽に、
できるだけ快適になるように、
想像力をたくましくして、
看護にあたっています。

我々が気づいてあげないといけない。
そういう思いで観察をしています。




それでは最後まで読んでくださって、ありがとうございました。



IMG_1724-removebg-preview.png

ふるたによしひさの発信は、こちらもどうぞ。
X(旧Twitter)のフォロワーさんが7,500人を超えました。


YouTubeおしえて!看護師よしひさ先生 
 ↑チャンネル登録者数1000人超えました。

この記事へのコメント

2025年03月24日 04:54
nice!
2025年03月24日 04:59
足跡にて失礼します。
2025年03月24日 06:27
おはようございます!
nice!です。
2025年03月24日 07:44
Niceです。読ませていただきました。
2025年03月24日 08:19
意志疎通できない患者さんの思いを
汲み取って行動する 難しいけど
ありがたいことです
2025年03月24日 10:01
そんな状態になったら生きていることが辛くなりそうです。
2025年03月24日 11:20
難しい問題ですね。
そういった患者さんのお世話をする看護師さんはただただ感服です。
2025年03月24日 11:37
辛いですね。
つくづく大変なお仕事ですね。
2025年03月24日 12:08
こんにちは。
「我々が気づいてあげないといけない。」は重要で・・・
快適に過ごせるような看護が必要ですね!?(=^・ェ・^=)
2025年03月24日 14:54
こういう患者さん、実際にいるわけですが、ご本人も、ご家族もk、介護する方も、確かに大変ですよね~。普段の健診など、しっかり受けるべきだなと思いました。
2025年03月24日 16:21
ナイスです
風太郎
2025年03月24日 16:52
いつもお疲れ様です。
2025年03月24日 17:09
先ずは今の自分が当たり前だと思わないことですね
2025年03月24日 17:36
いつかお世話になる時が来るのでしょうね。
2025年03月24日 18:04
ナイス!
2025年03月24日 20:55
拝読しました。
2025年03月24日 21:50
患者さんの内面を想像する大切さ、深く共感しました。
2025年03月24日 22:00
(# ̄  ̄)σ・・・Nice‼です♪
2025年03月30日 19:35
母が似た症状でした。
自分の肉体が牢獄のようなものだと思いました。
看護師さん、当時は準看さんがおられて
お世話になりました。

ふるたによしひさ

職業:
看護師
メールアドレス:
zyoshikyotoarasiyama19991009@gmail.com
一言:現役看護師だから書ける現状を発信
兵庫県生まれ。

神戸学院大学法学部卒

脳神経外科、SCU、回復期リハビリテーション


【資格】

看護師

認定看護管理者ファースト、BLS・ACLS

医療的ケア教員、認知症ケア専門士、看護協会認知症サポートナース

うつ病にさせないためのアドバイザー、高齢者入浴アドバイザー


読者メッセージを送る

カテゴリ